QUAD 製品の修理 [AUDIO]

最近、本館 http://www013.upp.so-net.ne.jp/rasenkan/

をQUADの修理関係のキーワードで検索し訪れる方が非常に多いです。

メンテナンスをしていない古い製品は寿命ですし、それをオークションで無保証でやり取りするのだから無理もありません。市場には半故障品があふれているのでしょう。状態が悪く、本来の性能を維持していないQUAD製品が世の中には大量にあふれかえっていると思われます。44、405以前の製品は、メンテナンス無しの使用は困難と考えて良いでしょう。

これを機会に、QUADの修理に関する情報をまとめてみましたから、参考にしてください。(2009/12/23 現在の状況に合わせて内容をUpdateしました)

自分で修理する人のための情報ではありません。自分で修理できる能力を持っている人は、Webで参考資料を探す必要もないでしょう。アンプの修理方法がわからない人は、自分で修理しようなどと考えるべきではありません。壊してしまうのがオチですよ。

QUADの正規修理業者は2通りあります。

アンプでいうと、QUAD33, 303以降、スピーカーはESL63以降のものは、Harman Internationalから業務を引き継いだ、現在の日本におけるQUADの正規代理店である


株式会社ロッキーインターナショナル
東京都荒川区東日暮里1-27-13
TEL:03-5850-6960



で修理を受け付けています。実際に修理業務を請け負っている下請け業者は、QUAD UKから来日したエンジニアより修理についての講習を受けています。業務引継ぎから、あるていど時間がたったので、作業にも慣れていると思います。私も、ロッキーに66プリの修理を依頼し、特に問題はありませんでした。もちろん、正規修理の為のパーツも所有しています。(全て、オリジナルパーツの修理は不可能なので、一部国産パーツを使うこともあると聴いています。)

真空管アンプのQUAD 22やII、初期型スピーカーのESLの修理は、
SOUND BOX http://www.soundbox.co.jp/


で可能です。ここでは、ESLやESL63の修理も可能ですが、交換用のエレメントは再生部品を使っています。その分、ロッキー経由より安く修理できますが、その点を了承しておいてください。

ここは、正規代理店ではないのですが、QUADの本筋(QUADのドイツの輸入代理店がベースになっていると聞きます)の修理を行っているので、安心できると思います。知人がESL63の修理をここで行い、問題なかったそうです。(私は、この店と一切面識や付き合いがないので、保障はできかねますが…)ただし、QUAD 22やIIに関しては、比較的新しいパーツで修理を行っているので、ある程度、音質が変化するのは覚悟してください。

その他にも、自称修理業者がQUAD等のアンプの修理例を載せているWebを見たことがありますが、まともな修理をしているのを見たことがありません。適切な音響用パーツを持っていないのでしょう。音質に影響の大きな電源の電解コンデンサにRSコンポーネンツ等のネット通販で買うことのできる、一般的な部品を使った酷いものでした。おそらく、通信・無線関係の高周波屋さんが、パーツによる音の違いを大切にするオーディオの世界を理解しないで参入しているものが多い様です。他にも無知なので、405の天板についてる鳴き止めパーツを素人のチューニングと勘違いして取り外したり、電源コンデンサの容量をアップ(突入電源的に危険な場合がある)してみたり…

しかも、その修理代金は、正規代理店系の修理料金よりも遥かに高額なのです!!!

国産パーツメーカーの名誉のために言いますが、国産部品の品質は優秀です。しかし、電源コンデンサーを例に取れば、QUADの音が、英国製のコンデンサーで決められているのを忘れてはいけません。電源ケーブルで音が変わることを知っているオーディオマニアが、電源を構成する部品の音を無視するのであれば、それは滑稽なことでしょう?QUADが基準と認めたパーツで修理するのが、正しい形です。勿論、素人(自称マニアも含む)によるチューニングなんて論外です。一流のオーディオメーカーが長年安定した特性で販売していたアンプを素人がチューニング?お笑いです。

Harman取り扱い当時、私はQUAD306の電源コンデンサの交換をお願いしたことがあります。時代が違うので、元の銘柄とは異なるものでしたが、きちんと英国製の音響用部品を用いて修理をしていました。QUADに限らず、英国メーカーがすべての部品を英国製でそろえているわけではないし、それが良いといっているわけではありません。音質を気にするのであれば、メーカーの意図にそった修理が必要だ。という話です。

もし、このページを見たあなたが、QUAD製品の修理を希望しており、QUADの音質を気に入っている人ならば、上記の純正修理を受けてください。修理代をケチって、外観がQUADなだけのものになってしまうのであれば、それはQUAD製品にとっても、あなたにとっても不幸なことなのですから。

中古品やオークションやなどで安く手に入れたのだから、安く治したいという気持ちは判ります。しかし、修理とは非常に手間と時間の掛かる仕事なのです。安くて高品質はありえません。(部品をストックする倉庫代だって、大変なコストなのです。)

車を想像するとわかりやすいかもしれません。300万円で買った新車と30万円の中古車、車検代は1/10ですか?30万円のおんぼろ車のほうが車検代はかさむかもしれません。メンテナンスにお金の掛かるような状態だから30万円だったと考えるべきかもしれません。個人間売買などで安く入手した無保証、現状動作品の中古オーディオもしかりです。

最近、ロッキーインターナショナル系列の修理業者で、QUAD 50Eの修理を依頼しました。意外とリーズナブルな修理代金で驚きました。一般的な606や405の修理代金も教えてもらいましたが、安いといえる範囲だと思います。(前後する可能性があるので、WEBでの公開は避けますが)ただし、部品によっては純正が手に入りにくくなっていて、修理できないものや、代替パーツによる修理となるものもあるようです。

もちろん、非純正でも良い修理が出来るところがあれば、それももちろんOKです。QUAD 22やII等の真空管アンプについては、純正をはるかに超える、最高品質のパーツによる最高音質のメンテナンスを行える技術者を知っているので、お金をかけても、最高級のメンテナンスを受けたい意思のある方には、御希望があれば、ご紹介します。

P.S.
実は、ESLのエレメントの故障については、非純正となりますが、DIY修理も可能です。私も手元の2ペアのESL63proを自分で治していますし、友人のESLも2ペアほど修理のお手伝いをしています。

海外サイトで、修理用キットを配布しているところもあるので、腕に自信のある方は挑戦しても良いでしょう。ただし、自分で中を開いたものは、今後のメンテナンスに問題が出ることもあるので、中古市場などに手放すときは、その旨を明記すべきでしょう。

なお、私は、ESLのDIY修理についての情報を共有もしくは、協力をするつもりはありませんので、この点について質問されても、一切、回答いたしません。冷たいようですが、技術に自信のない人が、数千Vの電圧を扱うコンデンサ型スピーカーを自分で修理しようとしてはいけません。DIY AUDIOというのはそういうものです。

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コメント 13

bobbey

はじめまして。突然の書き込みにお許しください。自分が高校生の頃、音楽が好きなのが嵩じてステレオサウンド誌を読む様になっていました。その頃いわゆる「プレーナー型」というスピーカーにカテゴライズされていたものに、アポジーやマーチンローガンなどに混じりESL63があったと記憶しています。当時の金額(現在もそうかもしれません)はとても手が出せるものでなく、ヤマハのスピーカーで聞いておりました。「いつかは」と思いつつも、いつのまにか簡単に音楽が聞ける装置に慣れ親しんでいたところ何故か突然思い出し、検索エンジンでここのブログを拝見するに至りました。クォード社は残念な結果になったようですが、いいものは形を変えて残るようですね。やはりESL63は所有し聞いてみたいものです。
by bobbey (2005-04-06 19:10) 

YAS

http://www.quad-hifi.co.uk/
QUADは、運営体制こそ、以前とは変わりましたが、健在です。

ESL63の後継機として、ESL988と 大型化されたESL989が出ています。
ブックシェルフタイプの普通の2WAY スピーカー QUAD 11Lも評判が良いです。どちらも、国内販売されています。

また、ESLのバリエーションとしてESLエレガンスシリーズも開発中のようです。
by YAS (2005-04-07 10:27) 

MET

イギリス製電解コンデンサが優秀なんてバッカじゃない。
本国のサイトに、「通常修理なら欧州製パーツを使いますが、追加の料金が必要ですが良い修理にはニチコンをお勧めします。」とあった。
オリジナル万歳もいいが、英国QUADの考えとは違いあり過ぎ。情報は正しく伝えてください。
by MET (2008-01-10 12:49) 

YAS

イギリス製電解コンデンサが優秀という記述は一切しておりませんので、書いてもいないことついてに、「バッカじゃない。」のような無礼な言い方をされても困りますね。ひつの発言を批判するのは結構ですが、最低限、批判する相手の主張の真意を理解する程度の理解力をもっている方と出ないと、会話は成立しません。

また、QUAD UKのサイトにはそのような記述はありませんから、ファンサブかなにかと勘違いされているのでしょう。まあ、それも本国のサイトといえばサイトなのかもしれませんが。

http://www.quad-hifi.co.uk/service.php

私は、QUAD UKの修理部門のボスとは知り合いですから、確認しても良いですよ。
by YAS (2008-01-11 10:26) 

スー

>株式会社ロッキーインターナショナル

 昨年、ESL63(普通の)の修理をお願いしました。
 非常に丁寧で、まず症状と修理方法を連絡してくれます。 それに同意すれば実際の修理に掛かると言う今どき珍しいくらいの良心的な対応でした。
 さらに修理する部品は制作時のユニットではなく、新しい改良されたユニット
で多少音が硬めになりますが良いですか? という説明まで。

 修理上がりの状態は確かに若干硬さを感じるものの気になるレベルではないと
感じています。 (ただし5ユニットのうちの1つだけの交換修理)

 修理は申し込んでから3〜5ヶ月予約が入っている状態というのが多少は
問題かも知れません。 (昨年の状況/今の状況は不明です)

   −−−−−−−−−−

 しかし個人的な問題がありまして... (笑
 修理したSPの他のユニットがお亡くなりになりました。
  (片方はずっと健康状態を保っているのですが...)

 また半年も待つのも... で予備SPを探しています。
 実はSTAX ESTA-4Uを予備にしていたのですが、先に2つとも
お亡くなりになっています。 (こちらは修理不能)

 ご覧の方で、お勧めの予備スピーカーをご教授頂ければ有り難く。
 ESL63のバックアップですから、声楽が奇麗に穏やかに聴こえるものが
望みでして、聴いたことがないのですがQUAD 11s か B&W805s
あたりを考えているのですが...
 (予備ですからスペースを食わないのがもう一つの要件です)
 よろしくお願いします。

by スー (2008-05-17 01:16) 

YAS

ロッキーの対応について、丁寧なレポートありがとうございます。

ESLのエレメントの劣化については、ゴミなどによるフィルムのリーク、これは突発的なものですが、もうひとつ、内部の接着剤の劣化で生じるものもあり、これは、エレメント1枚に生じたら、他のエレメントについても、同じように経年変化しているため、同様に寿命が近づいていると考えられます。

バックアップ用としては、そういう用途であればQUAD 11L2が良いのではないでしょうか?完成度の高い11Lとくらべても、熟成がアップしており、価格を考えると、かなりの高音質です。
by YAS (2008-05-17 12:15) 

YAS

> 新しい改良されたユニット

との事ですが、どこが違うのでしょうね。

というのも、ESL63から現在の2805/2905は基本的に同じエレメントで、プラスチックの外装品などの形状は同じです。ESL63時代に、一度、大幅な形状の変化がありましたし、製造時期によって、電極板の色などは異なり、細かいマイナーチェンジはあります。

そういう範囲のものか、それを超えるものか、少々気になります。可能性としては、導電塗料や振動板の厚みの変更などが考えられるように思います。

ESLの修理に時間がかかる件ですが、Harman → ロッキーの以降の間に、一時的にQUADの正規代理店がない時期がありましたので、修理したいけど、修理できない人が多く、その結果、修理待ちの列ができてしまったのではないかと想像します。

ちなみに、私の77CDは、修理に1年かかってしまいました。これもHarman扱いの時期が短く、国内に資料が少ない狭間の機種のため、まあ、仕方ないかな。と、思っています。
by YAS (2008-05-17 13:21) 

志茂 明敏

前略、これは故障ではない、こういう仕様だ、と説明されていることについて、どこにご相談したらよいかわかりませんので、投稿いたしました。
それは、電源をいれると、スピーカーから、かなり大きな。ブツっと(あるいはボンという)音がでること。これの対策を皆様はどう処理されているのでしょうか?
新品のスピーカーは怖くて接続できません。やはり、LS3/5あたりを(所有はしています)繋いでいていた方が無難なのでしょうか?(いつ故障しても悔いが無い?)

by 志茂 明敏 (2009-07-22 05:55) 

YAS

アンプの電源投入時のポップノイズの事を仰っていますか?

それなら、そういうもの(仕様)ですよ。国産のアンプあたりだと、リレーで対策されているので、ポップノイズが出ないものが多いですが、海外製の多くのアンプはポップノイズが出ます。

数秒以上、ビーっと出るのであれば、アンプの暴走の可能性もありますが、ブッっと一瞬で止まるのであれば、ポップノイズの範囲でしょう。
by YAS (2009-07-22 07:11) 

調

はじめまして。
自分も数年前にQUAD707の修理で、ロッキーさんに大変にお世話になりました。
なかなか修理が完了せずに、数年間にわたって修理業者さんとの間をアンプが行ったり来たりしてました。
詳細は自分のHPにまとめてありますので、よろしかったらご覧下さい。

http://www.h4.dion.ne.jp/~em-panda/g-162.htm

http://www.h4.dion.ne.jp/~em-panda/g-169.htm

また、URLの中でもご紹介してますが、正規の修理店ではありませんが、メーカーが修理を受け付けないような古い機種のアンプを専門に修理されてる工房がありますので、下記にお知らせします。

http://amp8.net/
by 調 (2009-08-06 09:55) 

YAS

苦労されたようですね。

日本での販売数が少なかった事もあり、QUADの7系列の製品については、ロッキーインターナショナル(の下請け)における修理ノウハウの蓄積が少なく、手間取るのは事実です。私も77CDの修理では、ちょっと文句を言いたくなる事がありました。

まあ、それはそれとして、正規メンテナンスマニュアルの元に作業できる、正規の修理業者が存在するのに、別の業者を利用する意味が無いというのが、このエントリーの趣旨とご理解ください。

AMP工房の修理は、オーディオ的には、あまり評価できません。

おそらく、高周波屋さんの仕事で、音質の事は考慮されていないように見受けられます。音は出るでしょうが、まったく別のアンプになってしまうでしょう。

自分で試すつもりにもなりませんし、人に勧めることも無いでしょう。
by YAS (2009-08-06 11:29) 

佐藤   正

初めてお伺いします。
文中に、QUAD 22やII等の真空管アンプについては、純正をはるかに超える、最高品質のパーツによる最高音質のメンテナンスを行える技術者を知っているので、お金をかけても、最高級のメンテナンスを受けたい意思のある方には、御希望があれば、ご紹介します。
とありますが、私は和歌山県ですので、修理をお願いするとなると、宅急便でお送りすることになりますが、修理はお願い出来るのでしょうか。
それと、概算金額だけでも分かりますでしょうか。
by 佐藤 正 (2016-06-03 13:52) 

YAS

きちんと梱包されていれば、宅配業者での発送で問題ないと思いますが、確証はありません。

修理費用は元の状態や使用する部品によって全く変わってくると思います。GECのKT66のグレイ球とクリア球でも随分値段が違ってきますよね。修理をお願いしたところで、OPTの断線がわかることも少なく無いでしょう。PPアンプは片方の巻線が切れていても音が出るので、意外と気づかない人もいるそうです。

# 聞いた話ですが、結構有名な業者がそのこと知らなかったそうなので怖いですねw

by YAS (2016-06-03 18:31) 

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